俺は、ある。
なんで?(混乱)
俺もよく分からんので、起きたことを時系列順に記しておきます。
■発端
私は寝るときにはたいていDLSiteで買った安眠ASMRを聴いています。この日もいつも通りイヤホンをつけて寝ようとしました。
しかし、いつもと違う点がありました。
それは来客の存在です。
1週間以上いる居候の[オタクI]と、ラーメン食べるついでにやってきた[オタクK]の2名が居ました。
それでも構わず「じゃあ俺は添い寝ささやき音声聴いて寝るから」と宣言して寝ようとすると、Iがちょっと引っ掛かったようで「昨日も気になってたけどそれってどういう音声なん?」と尋ねてきました。
前日は私がさも当然のよう*1に言い放ったため、触れることができなかったそうです。
ちなみに私が連日聴いている音声はこちらです。
言葉で説明するのは気恥ずかしいので、Bluetoothの接続を切り、スマホのスピーカーの音量を上げて、IとKの2名に音声を聴かせることにしました。
■試聴
異常独身男性3名に囲まれた僕の彼女は、ウィスパーボイスで今日の思い出を振り返り始めました。
スマホで撮った写真を見ながら彼女は「このレストラン前から行きたかったって言ってたとこだよね~」と語っています。みんなで行った魔人豚の話ですね。
続けて彼女は「こんな写真撮ってたの~?」と問いかけてきます。こっそり撮ったZenlyの写真のことだと思います。
妙に話が現実とリンクしてしまい、切り上げるタイミングを失ったまま、思い出話は続きます。
そんな中、3人のうちの誰か*2が、「目を瞑って視覚情報を遮断して音声に集中する」と言い始めました。
それに倣い私も目を瞑りました。
オタク3人が、布団の上のスマホを取り囲み、目を瞑ってうつ伏せで熱心に音声を聴いています。
ASMR音声を聴いたことのある人はご存知かと思いますが、この手の音声はヘッドフォンやイヤホンで聴くことを前提に作られています。
スピーカーから流したことが無かったので正直どうなるんかと思っていました。
目を瞑って聴き始めてからしばらくして私が出した結論は、
「思ったよりも彼女はそこに居るな・・・。」
■崩壊
彼女の存在を認め始めたら、もうブレーキは掛かりません。
オタク達はギリギリ私たちを止めようとしていたLEDライトを消灯し、お布団を被って彼女と添い寝をし始めました。
実態は和室で男3人が添い寝をしている傍でスマホから添い寝ASMRが流れているという、文字起こししながら冷や汗が出るような状況です。
きっとこの瞬間 2022年3月25日深夜2時ごろ、我々は地球上の全人類の中で最もキモかっただろうという自覚があります。
隣のKは、僕の彼女の「・・・好き♥」という囁き声を聞くたびに「ん”ん”ん”」という呻き声をあげています。
かくいう私もめちゃんこ照れながら彼女とのイチャイチャを楽しんでいたので人の事をとやかく言う資格はありません。
こんなんもうこの世の終わりです。
■終焉
ひとしきりイチャイチャし終えたあたりで、彼女は「02 膝枕で耳かきしながらささやきおしゃべり(右)」に移行しました。
イヤホンで聴けば右の耳から耳かきしてくれるのですが、私たちには関係のない話です。
彼女は常に僕ら3人の真ん中に居るので。
「じゃあまずはこっちのお耳から~」
彼女の膝枕の上で3人は耳かきが始まるのを待ちます。
しかし、終焉はあっけなく訪れました。
ゴッ グシャズザザザザザザ…
大変です。
畳がむしり取られています。
我が家の和室が大変なことになる前に彼女を止めました。
バイノーラル➡モノラル変換の弊害は思ったよりも大きなものであると、改めて実感させられた男3人組は、頭を冷やしました。
冷静になった私はイヤホンをつけて耳かきパートの続きを聴き、
Kもイヤホンをつけてsm39732635*3を流し、
Iはその音漏れを聴きながら眠りにつき、
埼玉県某所は平和を取り戻したのでした。
終
■2P視点